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Absalon – 曲の解説とイメージ

平成15111

明石4年 / Contrabass 獅子谷

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1.      はじめに

 

 Absalon –to Jan van der Roost- は、ベルギーの作曲家Bert Appermontによって作曲されました。この曲を本演奏会で取りあげるにあたり、この曲の背景などを知っていただきたく、本稿を書かせていただきます。

 さて、通例「アブサロン」として紹介されますが、ぜひ「アプサロン」と読んでいただきたいのです。 ドイツ語の授業でも紹介されるように、”ab”というスペルを通例「アプ」というように発音します。発音記号でどう表すべきか承知しておりませんが、「あサロン」という発音よりも、   「-サロン」という発音をしていただければ、幸いです。

まだまだ資料収集が不十分ですから誤りも多くありますので、気づかれたことは遠慮なく教えてください。

 

2.      曲目解説(1) – 出版社の曲目解説から

 

出版社のweb page(http://www.beriato.com/) によると

 

Bert Appermont

Born in Bilzen, Belgium on 27 December 1973. He studied Fugue, Orchestral and SWB, fanfare and BB Conducting with Jan Hadermann, Edmond Saveniers and Jan van der Roost respectively at the Lemmensinstituut in Leuven, Belgium, where he graduated with a "Master of Music" certificate.

 

Absalon –to Jan van der Roost-

In this dynamic composition, Bert Appermont paints the history of the city of Copenhagen, which was founded by Bishop Absalon in the 12th century. The rich thematic arrangement, the colourful orchestration and the daring change of size give the work an original and compelling character. Particularly suitable for competitions or concerts. 

 

 このような解説がなされています。要するに、@12世紀、Bishop Absalon(アプサロン司教[*1][*2])によって創られた Aコペンハーゲンという町の歴史について BBert Appermontが躍動的に描き CBert Appermontの師であるJan van der Roostに捧げた曲である ことが、お分かりいただけるかと思います。

 

[*1] Bishop の和訳について、カトリックの場合「司教」、プロテスタントの場合「監督」、また英国国教会の場合「主教」として訳される。またある教区の僧正の中の最高僧という意味から「大僧正」という訳もある(岐阜高専吹奏楽部の資料では、こちらの訳が採用されている)。この場では、Absalonはローマ・カトリック教派であるから「司教」と訳すことにした。

[*2] Bishop とは、教区(管轄区, bishopric)の中の主となる僧正のことを言う。具体的に、”Absalon who is the Bishop of Rosklide, Copenhagen and Rund.” アプサロン司教は、もとはロスキレという町の(ローマ教皇に仕える)大司教であった。詳しくは次節以降で触れたかった。

3.      曲目解説(2) – いろいろな資料をつなぎ合わせて

 

この曲はデンマークの、現在の首都「コペンハーゲン」と、それを創った「アプサロン大司教」という英雄の、歴史を描く曲です。

 この曲の主題であるアプサロンは1128年、ロスキレに生まれました。ロスキレは当時の首都で、コペンハーゲンの西およそ30[km]にあります。国王がヴァルデマール1世となった1158年、アプサロンはロスキレの大司教となり、彼はスカンジナビア世界[*3]の異教と、海賊[*4]の根絶のために熱心に取り組みました。

 1167年、海賊根絶の拠点としてロスキレの東に要塞を築きました。これがコペンハーゲンのはじまりです。彼は1184年にポメラニアの公爵に対する海軍の勝利を勝ち取りました。

 アプサロンは自身の熱意と、彼の勝利に対する王からの敬意を受け、教会と僧院を構築し、学校を設立し、文明と啓発を促進するために最善を尽くしました。

 1201年3月21日、アプサロンは亡くなり、贅沢に飾られ僧院にて眠りに就きました。。

 コペンハーゲンは「商人の港」という意味を持ちます。、古くはニシン漁の行われる漁村があり、アプサロンの築いた要塞をきっかけに、防衛・交易上重要な場所として発展していきます。特に1536年の宗教改革により教会の中心がロスキレからコペンハーゲンに移り、それ以後現代に至るまでデンマークの首都として栄えています。

 この曲の作曲者であるベルト・アッペルモント(Bert Appermont)は、1973年にベルギーで生まれました。彼はハンデルマン、ヴァンデルローストらに学びました。この曲の副題には、「ヴァンデルローストに捧げる」と添えられています。

 

[*3] デンマーク・ノルウェー・スウェーデンの3国をスカンジナビアという。

[*4] 9世紀ごろよりバルト海などヨーロッパではバイキングと呼ばれる海賊がはびこっていた。

 

4.       曲の構成と展開について(私見)

 

この曲の進行に物語付けをしてみました。コペンハーゲンが開かれてからアプサロンの生涯が閉じ、そしてコペンハーゲンの未来に繁栄が続く、その様子を表現していると捉えています。

 

@     〜A     未開でまだ漁村のコペンハーゲンを、神秘的に静かに現われさせる

A A      繁栄していくコペンハーゲンの前途への序曲                           

B BF    主題, 若々しいアプサロンがやってきて、要塞を築き、活気に満ちる。

C FH    Lamentoso, 悲しみ

D H         Irato, 怒り

E I           軍隊の行進, 戦いに勝利し、堂々と、そして迎えられる様子

F J前半   生々しく、血肉のしたたる、えげつない世界が徐々に暗闇に去り、

G J後半   平和な世界へと向かう、静かな情景[*5]

H          兵隊を、そしてアプサロンを讃え鎮める、鎮魂の歌

I          陽が再び昇り、街の活気は再起し、未来への繁栄を予感させる。

 

区分分けも説明もかなりはしょっていますが、曲に物語付けをするとこのように考えています。さらに強引に言うならば、ピーター・ルー[*6]に近いものがあると考えています。緩--緩の曲構成をもつこと。戦乱の血みどろ、未来への希望、そして鎮魂の歌。だからこそ、歌ってください

 

[*5] ベルリオーズ「幻想交響曲」第3楽章(野の風景) この楽章の冒頭で展開される、OboeEnglishHornによる、静かな暗闇の中での呼びかけと、何か通ずるものがあると思う。

[*6] アーノルド「序曲『ピーター・ルー』」, ピーター・ルー広場での市民革命と、それに対する軍の制圧の様子の描写、そして、その犠牲者に対する鎮魂の歌。

5.      もっと、この曲を知るために

 紙面も限られていますので、ソコソコの解説と資料を添えておいて、あとは調べてください

 デンマークは世界最古の王国で、ドイツの北に突き出たユラン半島の一部と、シェラン島、フュン島など、その周辺の406の島から成り立つ国が、デンマークです。ユトランド半島は、もともと全域がデンマーク領だったのですが、19世紀にドイツとの戦争に敗れ、半島南部を割譲することになりました。

首都コペンハーゲンはシェラン島の北東部に位 置し、人口150万の北欧最大の都市です。コペンハーゲンはデンマーク語で「商人の港」を意味します。現存する多くの有名な建造物はクリスチャン四世 (1588-1648) の時代に建てられました。オアスン海峡を挟んでスウェーデンのマルメと向かい合ってい、橋と海底トンネルの双方により結ばれています。

 ところで、『デンマークはバイキングの国で、11世紀始めにはイングランド、13世紀にはアイスランド、14 世紀にはアイスランド・グリーンランドを支配した。16世紀以降、スウェーデンが分離、ノルウェーを割譲し、国力は衰えた。 1864年 プロシア(ドイツ)との戦いに敗れ、』つまり、アプサロンがやってきて平和になった、というわけではなく、アプサロンの時代以後のデンマークは他国へと攻めていっていました。ほかにも、その後の国王が…(バッサリ省略)

 

 

上の写真は、左から、

[Absalonのジャケット[*7]][Absalonの像][人魚姫の像] [クリンチャンボー城]です。デンマークは童話作家アンデルセンの出身国で、代表作の1つ「人魚姫」の像がコペンハーゲンにあります。アプサロンの表ジャケットの写真では、人魚姫がバイキングの船に乗っている様子が描かれています。クリンチャンボー城は1928年に完成したバロック様式の建築物で、現在は国会議事堂などとして使われています。アプサロンの築いた要塞はこのクリンチャンボー城の地下遺跡として残っています。

強引ですが、資料の主な出典を書いて、これにて失礼とします。

 

コペンハーゲンまたはデンマークに関するサイト(英語またはデンマーク語)

http://www.aok.dk/ http://www.visitcopenhagen.dk/ http://www.copenhagen.com/

http://www.kk.dk/  http://www.denmark-mobile.com/ 

コペンハーゲンまたはデンマークに関するサイト(日本語)

http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Keyaki/6587/denmark.html

http://www.tabifan.com/Scandinavia/Denmark/city.html

 

[*7] Beriato社から出ているCD”Absalon”

[*] 間違いなく[*4]あたりはウソを書いてる気が満載。

[*] 出版社のwebサイトで、フルスコア(全頁)PDFでダウンロードできます。

最終更新日 - [an error occurred while processing this directive]
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