関西6高専の演奏会・その『よさ』
- この文書は、私が学科4年のときに書いたものです -
関西6高専の演奏のよさは、矛盾しそうな2つです。1つは「広い交流から生まれる音楽」であること。もう1つは「個性がある」ということです。ちょっと普 通の高校ではありえなかったり、最近あちこちで失われている気がする、そんな特徴があります。
- 広い交流から生まれる音楽
関西6高専では合同演奏会の実施を中心に、相互に演奏会を聴きあったりする伝統があります。このことは、自分の回りだけに固まらず、いろんな考えや広い 地域の見方を知ることになり、お互いに刺激しあったり、発想や練習方法の相互交換にもつながっています。
もちろん、普通の高校でもそんなことはあります。一般バンドならトラなんかでの交流もあります。だけど多くの場合、それはある地域(市内や郡内といっ た、狭い地域)に限られた範囲だと思います。また、コンクールなどで聞いたりしても、多くの人にとって身近なのはせいぜい県までの範囲でしょう。
後に書くことと矛盾しますが、演奏にも「地域性」のようなものがあると思います。聞いていると、その地域に多い、またそれらしい演奏方法や解釈というの があるように思います。関西6高専は、学校だけで見ると近畿2府3県、さらに学生の出身地を考えると近畿とその周辺の10府県以上にのぼります。そんな、 いろんな地域性をもったプレイヤーが、さらに相互に交流しながら音楽を作っています。
きっと、フツーよりも、ずっと幅の広い音楽を作っているはずです。
- 個性のある音楽
でも、各校に個性はあるのです。それは...といった理由が挙げられます。
- 地域性があること。
- その部の伝統や雰囲気。
- やっぱり、高専。
関西6高専の演奏会を回ってみれば、その各校周辺の雰囲気のようなものがお分かりいただけると思いますし、演奏をきいてもらえればとても「その地域らし さ」が出ていることを、ひしひしと感じていただけると思います。しかも、その学校らしさ。6高専の中でも差はありますが、多くはある程度の伝統を持ってい ます。高専制度ができてもう40年たち、そして関西地区の高専も同じように40年近い歴史があります。その間に各校でできた校風や部風はしっかりといまで も演奏に現われてきます。
でもなにより、高専であることが個性的な象徴です。そもそも高専にくるような人にマニアックじゃない人はいません。しかも高専にきてまで吹奏楽をする人 なんて、マニアックでしかありません。そんなマニアックな吹奏楽好きな学生がやっている演奏が、個性的でないわけがない。
- だから、きてください。
高専の吹奏楽部なんて、あまりコンクールでも名をきかないし... なんて、そんなことを言わずに、とにかく来てみてください。まずは身近なところから、そして、できれば関西6高専、そして全国の各高専へ。
最近いろんな演奏会を見聞きしたり音楽論評を読んでいると、「演奏に個性がない」「昔のような、この団体といえばこんな音といった特徴がない」「みんな 画一的」... そんな声が聞こえてきます。そんな演奏をして楽しいですか?同じような演奏ばかりきいていて、楽しいですか?
もちろん、関西6高専は交流がある以上、ある程度「同じようなもの」を見せている部分もあります。だけれど、それを消し去って、それを上回るくらいの「各 校の個性」は出ているはずです。
「上手いか下手か」…なんていう評価は頭から取り去って、「どれだけおもろいステージを作っているか」に気を向けて、ぜひ、高専吹奏楽 部の演奏会 にお越しください!!
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